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最終更新日:2025年4月17日

部分矯正と全体矯正の違いは?費用・期間・選び方を徹底比較&タイプ別診断

部分矯正と全体矯正の違いは?どっちがおすすめ?タイプ別診断をチェック

「私の歯並びには部分矯正と全体矯正どっちがおすすめ?」
「部分矯正で治ると言われたけど、本当に大丈夫?」

矯正を考え始めたとき、こんな不安を抱えている方は少なくありません。部分矯正と全体矯正には、歯を動かせる範囲・費用・治療期間・適応できる歯並びに違いがあります。

本記事では、部分矯正と全体矯正の違いやあなたに合った治療法を見つけるヒントをお届けします

部分矯正と全体矯正の症例も紹介しますので、「自分に向いているのはどっち?」と悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

【1分でわかる】部分矯正と全体矯正の3つの違い

部分矯正と全体矯正の違い

部分矯正と全体矯正の違いは、主に「歯を動かせる範囲」「費用」「治療期間」の3つです。

部分矯正は、主に前歯など目立つ部分の歯並びを、比較的短い期間・費用を抑えて整える方法です。一方、全体矯正は、奥歯を含む歯列全体のバランスを整え、審美性に加えて噛み合わせの改善も目的とする矯正方法と言えます。

ここでは、それぞれの違いを比較しながら「自分にはどちらの歯科矯正が合っているのか」の判断材料をわかりやすくまとめました。

①動かせる歯の範囲の違い

部分矯正は基本的に、笑ったときに見える上下の前歯部分(前から数えて3番目の歯まで・上下合計12本まで)を矯正することが多いです。

対して、全体矯正は奥歯から動かすことができる矯正です。全体矯正は見た目だけでなく、噛み合わせに不具合がある症例でも対応できます。

②費用相場の違い

部分矯正は動かす歯の本数が少なく、治療範囲が限られているため、全体矯正よりも費用を抑えやすいです。

一方、全体矯正は奥歯まで含めて歯列全体を整えるため、装置の種類や治療内容によっては100万円以上かかるケースもあります。

ただ歯科矯正は自由診療のため、同じ矯正方法でも歯科クリニックによって差があります。部分矯正と全体矯正の費用の目安は以下の表や記事を参考にしてください。

全体矯正

部分矯正

表側矯正

60万〜130万円

30万〜60万円

裏側矯正

100万〜170万円

40万〜70万円

ハーフリンガル矯正

80万〜150万円

35万〜65万円

マウスピース矯正

60万〜100万円

10万〜40万円

③矯正期間の違い

部分矯正は全体矯正よりも矯正期間が短く、数ヶ月〜1年程度のケースが多くあります。動かす歯の本数や範囲が限定されており、歯の移動量が少ないためです。

全体矯正では歯列全体や噛み合わせまで整える必要があるため、1〜3年と長期間にわたることが一般的です。

ただし、治療期間は歯の動きやすさ、使用する矯正装置、症例の複雑さによっても変わります。部分矯正と全体矯正の矯正期間の目安は、以下の表や記事を参考にしてください。

全体矯正

部分矯正

通院頻度

表側矯正

1〜3年程度

2ヶ月〜1年程度

1ヶ月に1回

裏側矯正

2〜3年程度

5ヶ月〜1年程度

1ヶ月に1回

ハーフリンガル矯正

2〜3年程度

5ヶ月〜1年程度

1ヶ月に1回

マウスピース矯正

1〜3年程度

2ヶ月〜1年程度

1〜3ヶ月に1回

【タイプ別診断】部分矯正と全体矯正どっちがおすすめ?

【タイプ別診断】部分矯正と全体矯正どっちがおすすめ?

※上記はあくまでも一例です。実際に部分矯正と全体矯正どちらが適するのかは、歯科医師による診断が必要です。

部分矯正と全体矯正それぞれの違いを説明してきましたが、実際に気になるのは「私にはどっちがおすすめなの?」という点ではないでしょうか。

ここではいくつかのタイプ別に、部分矯正と全体矯正それぞれおすすめの人を紹介します。

あなたはどちらのタイプに多く当てはまるのか、チェックしてみてくださいね。

部分矯正がおすすめの人

部分矯正がおすすめの人は、以下のようなタイプです。

部分矯正がおすすめの人

✅笑ったときに目立つ部分だけでも治したい

✅できるだけコストを抑えて矯正したい

✅結婚式や卒業式、転勤までに、など矯正を完了させたい日が決まっている

✅矯正装置をつけている期間をできるだけ短くしたい

部分矯正は対応できる歯並びは限られますが、その分短期間で、安く矯正ができます。

「前歯だけでも、早く安く矯正したい」という人のニーズに合った矯正方法です。

全体矯正がおすすめの人

全体矯正がおすすめの人

奥歯の噛み合わせまで含めて精密に整えたい

✅ある程度お金はかかってもいいから納得いくまで治したい

長期間の治療は覚悟している

噛み合わせに不具合があるので治したい

全体矯正は歯列全体の並びを整えていくため長い期間かかり、その分治療費も高額です。

「矯正するなら、審美面だけでなく機能面も含めて改善を目指したい」という人のニーズに合った矯正方法です。

部分矯正のメリット・デメリット

部分矯正は「前歯だけ気になるから治したい」「なるべく短期間で治療を終えたい」といったニーズに適した矯正方法です。

ただし、すべての歯並びに対応できるわけではなく、仕上がりにも限界があるため、治療前にしっかりと適応の可否を確認することが重要です。

ここでは、部分矯正を検討するうえで知っておきたいメリットとデメリットをわかりやすくまとめました。

メリット

まずは、部分矯正のメリットを以下の3つに分けて、詳しく紹介します。

部分矯正のメリット
①治療費が安い|全体矯正の半額程度で始められることもtoggle-arrow

部分矯正は歯を動かす範囲や本数が少ないため、費用が比較的リーズナブルです。

たとえば、表側矯正(ブラケットとワイヤーを使った矯正方法)でも、全体矯正の費用相場が60〜130万円であるのに対し、部分矯正だと30〜60万円です。

あわせて読みたい👇️
部分矯正の値段は?前歯のみ・1本だけの矯正費用はいくらぐらい?

②治療期間が短め|数ヶ月で完了することもあり忙しい人にうれしいtoggle-arrow

部分矯正は前歯など限られた範囲のみを動かすため、治療期間が短く、早ければ2〜6ヶ月ほどで完了するケースもあります。

そのため「数年という時間は取れないが、とりあえず見た目だけでもなおしたい」というニーズに対応しやすいでしょう。

③比較的痛みを抑えられる|動かす歯が限定的なので負担も少なめtoggle-arrow

動かす歯の本数が少なく、矯正装置によってかける圧力も部分的なため、痛みや違和感を抑えられるでしょう。

ただし、痛みの感じ方には個人差があります。痛みがひどい場合は、我慢せず歯科クリニックへ早めに相談しましょう。

デメリット

部分矯正は歯科矯正を始めるハードルを下げられる一方で、適応できる症例や仕上がりに制約が出てきてしまうことがあります。

部分矯正のデメリット
①対応できる歯並びが限られる|軽度の出っ歯やすきっ歯に限定されることもtoggle-arrow

部分矯正は、比較的軽度の歯並びの乱れに適応されます。

そのため、なおしたい部分が前歯だけであっても、奥歯の噛み合わせや骨格に問題がある場合は全体矯正が必要と判断されることもあります

歯科矯正では歯並び全体のバランスも考慮して矯正方法を決めるため、歯科医師の診断が必要です。

②歯列全体を治したい人は向かない可能性がある|見た目だけサクッと整えたい人向きtoggle-arrow

部分矯正は基本的に、一度矯正を経験した後に軽く後戻りしたケースや、気になる部分だけでも短期間でなおしたいというケースに適した矯正方法です。そのため

「見た目だけでなく噛み合わせもなおしたい」「前歯も奥歯もきれいな歯並びにしたい」

という人は部分矯正では対応しきれない可能性があります。

歯列全体をきれいに整えたい場合は、全体矯正を視野に入れましょう

③歯の表面を削る処置が必要になることがある|スペース不足の歯並びは注意toggle-arrow

凸凹している歯並びをきれいにするためには、歯を移動するスペースが必要です。スペースを確保する方法で代表的なものが抜歯ですが、部分矯正は代わりに歯の表面を削る処置(IPR)を行うことがあります

IPRでは歯1本あたり最大0.5mmほど歯のエナメル質を削ります。歯の表面にあるエナメル質の厚みは1〜1.5mmとされており、一人ひとりの歯の状態にあわせて削る量を調整。

処置自体は痛みが少なく、見た目や歯の健康に影響が出ることはほぼありません

「部分矯正が気になっているけれど、デメリットもよく検討したい」そんな方は、こちらも記事もぜひ参考にしてください。

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部分矯正のデメリットとは?全体矯正との違いや失敗のリスク・対策まで徹底解説!

全体矯正のメリット・デメリット

全体矯正は、歯並びだけでなく噛み合わせや横顔の印象まで改善したい方に向いている矯正方法です。
対応できる症例が多く、抜歯が必要なケースにも柔軟に対応できます。

その反面、治療期間が長くなりやすく、費用も高額になるなどのデメリットも。
ここでは、全体矯正を検討する上で知っておきたいメリットとデメリットをわかりやすく紹介します。

メリット

全体矯正には全体矯正には「対応できる歯並びの幅が広い」「機能面の改善も期待できる」といった、部分矯正にはない強みがあります。

全体矯正のメリット
①対応できる歯並びが広い|軽度~重度の症例に柔軟に対応toggle-arrow

前歯の突出感から奥歯のガタツキまで、幅広い症例に対応できることが全体矯正のメリットです。

受け口や口ゴボなど、複雑な歯の移動が求められるケースにも適しています

②噛み合わせを整えられる|見た目だけでなく機能面も改善toggle-arrow

全体矯正は奥歯も矯正範囲に入るため、噛み合わせを整えながら歯並びを整えることが可能。

噛み合わせの不具合による肩こりや頭痛などに悩まれている人は、全体矯正で症状が改善する可能性もあります

③抜歯をともなう矯正にも対応可能|歯をしっかり動かして美しい歯並びへtoggle-arrow

全体矯正では歯を動かすスペース確保のため、抜歯も視野に入れて計画を立てることがあります。

抜歯により歯の移動スペースを十分に確保できるため、歯並びの改善だけでなく、出っ歯によって口元が突き出ていたケース(口ゴボ)の改善にもつながります

デメリット

全体矯正は対応できる歯並びが広い一方で、治療期間や費用がかさんでしまうのがネックです。

全体矯正のデメリット
①治療費が高い|治療内容が複雑になりコストもかさむtoggle-arrow

全体矯正は部分矯正と比べて、費用が高額になる点が大きなデメリットといえます。かかる費用目安は部分矯正の約2倍。ただし、歯科矯正は矯正方法やクリニックによっても費用の差が出ます。

費用面だけ見て決めず、歯科医師との相性や通いやすさなどのポイントも検討して、納得のいく歯科クリニックを選びましょう。

②治療期間が長い|1~3年の長期治療が一般的toggle-arrow

一般的に全体矯正は1〜3年の矯正期間がかかります。

この期間、食事や会話やブラッシングなどが辛く感じることもあるでしょう。長い矯正期間、いかにモチベーションを維持していけるかが、歯科矯正の成功・失敗にもつながります

部分矯正ができない歯並びとは?

部分矯正ができる例・できない例

※ここで紹介するのはあくまでも目安です。部分矯正と全体矯正どっちが適しているかは、歯並びの状態を検査した上でドクターが診断します。

部分矯正は、前歯のすきっ歯や軽度なガタつきなど、比較的軽い症例に適した矯正方法です。そのため、すべての歯並びに対応できるわけではなく、見た目では判断しにくい「部分矯正NG」のケースもあります

以下のような歯並びは、部分矯正での対応が難しい可能性が高いです。

部分矯正が難しいケース
  • 重度の凹凸がある歯並び

  • 大きくねじれている歯

  • 開咬(奥歯で噛み合わせたときに前歯が噛み合わない)

部分矯正は基本的に抜歯をせず、歯を削ってスペースを確保することがほとんど。つまり、抜歯をして歯が並ぶスペースを作らないといけないほど重度の歯並びの乱れには、部分矯正では対応できない可能性が高いでしょう。

また開咬など骨格的な問題が考えられる場合は、外科手術と全体矯正を組み合わせた治療が必要になることがあります。

実際に「なんとなく部分矯正でいけそう」と思っていても、全体矯正が必要と診断されるケースも少なくありません。

反対に「全体矯正だと思っていたけれど、部分矯正で対応できる」と言われるケースもあります。

「自分の歯並びは部分矯正できそうにないな……」とあきらめず、まずは部分矯正を希望していることを伝え、歯科医師としっかり相談しましょう。

どっちがいいか無料で調べられるOh my teeth

マウスピース矯正 Oh my teeth(公式サイト)導入クリニックは、一般的に3〜5万円程度かかる口腔内診査・レントゲン撮影・3D歯型スキャン・矯正診断が無料です。

部分矯正か全体矯正、どちらで改善できるかが無料でわかるので、まだ矯正をやるかどうか決めていない段階の方も多くいらっしゃっています。

無理な勧誘がないため、自宅に診断結果を持ち帰ってじっくり検討できます。

まずはこの機会に、お気軽に無料診断をご予約くださいね。

部分矯正と全体矯正どっちがおすすめか無料で診断できるクリニックを探す

部分矯正と全体矯正の症例!実際のビフォーアフターを確認

部分矯正と全体矯正の違いを理解するうえで、実際にどのように歯並びが変化するのかを見比べることは大切です。ここでは、マウスピース矯正「Oh my teeth」の部分矯正プランと全体矯正プランの症例を紹介します。

どのような歯並びがどのように改善されているか、具体的なイメージを掴んでみてください。

部分矯正の症例(出っ歯・すきっ歯など)

「前歯だけ整えたい」「すきっ歯が気になる」といった軽度の歯並びに対応できるのが部分矯正です。

今回取り上げる症例写真では、前歯の位置・すき間・ガタツキが改善されているかに注目してみてくださいね。

マウスピース矯正 Oh my teethのすきっ歯(空隙歯列)の症例
  • 総額:33万円 (税込)

  • 期間:3ヶ月

  • 備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込

全顔BA・ガタガタ歯
  • 総額:33万円 (税込)

  • 期間:7ヶ月

  • 備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込

全顔BA・出っ歯
  • 総額:33万円 (税込)

  • 期間:3ヶ月

  • 備考:非抜歯/部分矯正/研磨処置込

全体矯正の症例( 八重歯・ガタガタなど)

歯並び全体の調整や噛み合わせの改善が必要な場合は、全体矯正が適しています。

歯のガタつきの改善はもちろん、歯列のアーチの変化にも注目してみてください

全顔BA・前歯のねじれ
  • 総額:66万円 (税込)

  • 期間:11ヶ月

  • 備考:非抜歯/全体矯正/研磨処置込

マウスピース矯正 Oh my teethの八重歯の症例(全体矯正)
  • 総額:66万円 (税込)

  • 期間:5ヶ月

  • 備考:非抜歯/全体矯正/研磨処置込

マウスピース矯正 Oh my teethの症例(全体矯正)
  • 総額:66万円 (税込)

  • 期間:8ヶ月

  • 備考:非抜歯/全体矯正

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※保険適用外の自由診療です。効果や感じ方には個人差があります。マウスピース橋正(Oh my teeth含む)の主なリスク:虫歯・歯周病・ブラックトライアングル・歯根吸収・歯肉退縮・1日20時間以上のマウスピース装着が必須・マウスピースにより痛みを感じる可能性・治療中に一時的にかみ合わせに不具合をきたす可能性・リテーナーを矯正期間と同期間は1日20時間以上装着、その後徐々に着用時間を減らし、半永久的に就寝時の着用推奨。

部分矯正と全体矯正、自分にはどっちが合っている?

「部分矯正と全体矯正、結局私にはどっちが合っているんだろう?」

この記事を読んできたあなたは、そう感じているのではないでしょうか。

部分矯正と全体矯正では主に「費用」「期間」「歯を動かす範囲」に違いがあります。それぞれにメリット・デメリットがあり、部分矯正と全体矯正どちらが適しているのかは、歯並びの状態や希望するゴールによって人それぞれです

まずはお近くの歯科クリニックへ相談に行き、あなたの歯並びにはどちらが適しているのか尋ねてみましょう。

マウスピース矯正「Oh my teeth」では、歯型スキャンやレントゲンなど治療方法の判断に必要な検査が無料です。診断結果は、写真のようにスマホに届き、自宅でじっくり検討できます。

マウスピース矯正 Oh my teethの適合診断ビューア

まだ矯正をするかどうか決めていない段階の方でも大丈夫です。

「私が目指す歯並びは全体矯正と部分矯正、どっちで叶えられる?」といった歯並び相談も可能ですので、まずはお気軽にご予約ください。

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