歯がガタガタに並ぶ原因は?歯並びを治す3つの治療方法と放置するデメリット

ガタガタの歯並びは、見た目だけでなく放置すると虫歯や歯周病のリスクが高まったり、顎関節症を引き起こしたりするデメリットがあります。ではなぜ歯がガタガタに生えてくるのでしょうか?
本記事では、歯並びがガタガタになる原因と3つの治療方法を解説。あわせてマウスピース矯正でガタガタの歯並びを治した症例写真も紹介します。
歯並びが悪化する原因を根本から解決して、より良い口腔内環境を目指しましょう。

目次
- 「ガタガタの歯並び」とはどんな状態?
- 歯並びがガタガタになる4つの原因
- あごの骨のサイズと歯の大きさのバランスが悪い
- 生まれつき歯が多い
- 乳歯が抜けるのが早かった
- 爪を噛む・舌で前歯を押すなどの癖がある
- ガタガタの歯並びを治す方法
- セラミッククラウンによる治療(セラミック矯正)
- ワイヤー矯正
- マウスピース矯正
- ガタガタの歯並びを放置するリスク
- 見た目のコンプレックスにつながる
- 虫歯や歯周病になるリスクが高まる
- 口臭が発生しやすくなる
- 口内炎のリスクが上がる
- 食べ物がうまく噛めず消化不良になりやすい
- 顎関節症を引き起こす可能性がある
- ガタガタの歯並びを治す矯正治療に関するよくある疑問
- 矯正期間はどれくらい?
- 上の歯・下の歯だけを治すことはできる?
- ガタガタしている部分だけ治せますか?
- ガタガタの歯並びは放置せず歯科医院に相談を


歯並びがガタガタしている状態とは、歯列のカーブがきれいな半円状を描けず、途中で一部の歯が重なり合ったりねじれて生えたりしている歯並びのことです。
このように歯並びが悪い状態を専門用語では「不正咬合(ふせいこうごう)」といい、その中でもガタガタの歯並びは「叢生(そうせい)」または「乱ぐい歯」といいます。

歯並びが良い・悪いを決める4つの条件

歯並びがガタガタになる原因には、以下のようなことが挙げられます。
あごの骨のサイズと歯の大きさのバランスが悪い
生まれつき歯が多い
乳歯が抜けるのが早かった
爪を噛む・舌で前歯を押すなどの癖がある

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あごの骨のサイズと歯の大きさのバランスが悪い
歯がまっすぐ生えるためには、あごの骨のサイズと歯の大きさのバランスが重要です。
たとえば、あごの骨が小さく歯が大きい場合、歯が生えるスペースが足りなくなり重なり合って生えてきます。
また、あごの骨の大きさは平均的であっても、歯が大きいと歯が生えるスペースが不足するため、まっすぐに生えない原因になります。
あごの骨と歯の大きさのバランスが悪いと、歯並びがガタガタになりやすいです。
生まれつき歯が多い
通常乳歯は20本、永久歯は28〜32本ですが、それよりも多く生えてきた歯のことを「過剰歯(かじょうし)」といいます。
生まれつき歯が多いと、きれいに並ぶスペースが確保できずガタガタの歯並びになる可能性があります。
また、過剰歯が永久歯の歯の根っこに向かって生えると、根っこが溶けてしまうトラブルを引き起こすことも少なくありません。
乳歯が抜けるのが早かった
歯の生え変わり時期では、永久歯が乳歯を押し上げることで抜け落ちます。
永久歯が生えてくる前に乳歯が抜けてしまうと、空いたスペースに両隣の歯が倒れて、後から生えてくる永久歯のスペースを奪ってしま うことが。
この状態では、永久歯が本来の位置に生えることができず、歯並びがガタガタになりやすいです。
爪を噛む・舌で前歯を押すなどの癖がある
あごの骨や歯の大きさに問題なく、きれいな歯並びで永久歯が生えても、爪や唇を噛む癖や舌で前歯を押す癖、頬杖など日頃の癖によって歯並びがガタガタになることがあります。
これらの癖は、歯科矯正で歯を動かすためにかける力よりも大きく、なおかつ歯やあごに力を加え続けてしまうため、歯が動いてしまうことがあります。
歯並びは自然に治ったり自力で治したりすることはできません。ガタガタの歯並びを治すには主に3つの治療方法があります。それぞれの治療方法とメリット・デメリットを紹介します。
セラミッククラウンによる治療(セラミック矯正)

セラミッククラウンとは、問題のある歯を削り、セラミックでできた人工歯を被せる治療方法です。歯並びの改善を目的とした場合、「セラミック矯正」と呼ばれています。
ほかの矯正治療との大きな違いは、歯を動かさずに歯並びを整えることです。セラミックは歯の形や色などが自由に選択でき、芸能人のような白い歯にできます。
ただ、健康な歯を大きく削ることがあり、場合によっては神経を抜く処置が必要なため、歯の寿命が短くなるリスクがあります。
ワイヤー矯正

ワイヤー矯正とは、歯の表面に「マルチブラケット」と呼ばれる装置をつけて、そこにワイヤーを通して歯並びを整える治療方法です。
矯正治療の中でも豊富な治療実績があり、重度のガタガタの歯並びや出っ歯など幅広い症例への対応が可能です。
ワイヤー矯正には歯の表側に装置をつける表側矯正と、歯の裏側に装置をつける裏側矯正があります。
前者は矯正治療の中で最もメジャーな方法で見た目が目立ちますが、既製品のブラケットを使用するため費用を抑えられます。
後者は装置がほとんど目立ちませんが、オーダーメイドのブラケットを使用するため費用は高額になりがちです。
どちらも歯磨きがしにくく汚れがたまりやすいため、虫歯や歯周病になるリスクが高い傾向にあります。
マウスピース矯正

マウスピース矯正とは、マウスピース型の矯正装置を1日20時間以上つけて、1週間~10日ごとに交換しながら歯並びを治す治療方法です。
代表的なマウスピース型矯正装置には「インビザライン」「アソアライナー」「クリアコレクト」などがあります。どの装置も透明なマウスピースを使用するため、目立たずにガタガタの歯並びを治せます。
マウスピース矯正は、シミュレーションにより治療前に最終的な歯並びを確認できるのがメリット。また、同時にホワイトニングを行うことも可能です。
自分で取り外しができるため、食事や歯磨きは矯正前と変わらずに継続できます。また、ワイヤー矯正と比べると歯が動く痛みが少なく、金属アレルギーの心配もありません。
ただ、矯正期間中は毎日20時間以上の装着が必要になることと、適応症例が限られているのがデメリットです。
マウスピース矯正の症例写真
ガタガタの歯並びはマウスピース矯正でも治せます。ここでは、マウスピース矯正「Oh my teeth」の叢生の症例写真を紹介します。



このほかのOh my teethの症例はこちら

※33万円:上下前歯の部分矯正。マウスピースを破損、紛失した場合などは別途料金が発生します。

ガタガタの歯並びは見た目が悪いだけではありません。放置すると歯や身体にさまざまな悪影響を与えてしまいます。
見た目のコンプレックスにつながる
虫歯や歯周病になるリスクが上がる
口臭が発生しやすくなる
口内炎のリスクが上がる
消化不良になりやすい
顎関節症につながる可能性がある
見た目のコンプレックスにつながる
ガタガタした歯並びが気になって「人前で歯を見せて笑えない」「口元を隠すのが癖になっている」という人は多いです。
このような見た目のコンプレックスが原因で、コミュニケーション上に悪影響を及ぼすことも。
コンプレックスを持つと相手の歯並びが目につくようになり、比べてしまうことでますます劣等感を抱いてしまう可能性もあります。
虫歯や歯周病になるリスクが高まる
歯並びがガタガタしていると、歯磨きをしっかりしているつもりでも磨き残しが発生しやすいです。磨き残しがあると、当然むし歯や歯周病になるリスクが高まります。
特に、下の前歯の裏側は歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすい場所。歯ブラシだけで汚れを取り除くのは難しく、フロスや歯間ブラシ、タフトブラシなど補助道具も使って汚れを落とす必要があります。
口臭が発生しやすくなる
歯並びがガタガタしていると、歯と歯の間に汚れがたまりがちです。この汚れは「歯垢(しこう)」または「プラーク」と呼ばれる細菌の塊のことを指し、1mgあたり数億~10億個の細菌が存在しています。
歯垢が腐敗すると、メチルメルカプタンや硫化水素など臭いの強いガスを放ち、口臭が発生します。
口内炎のリスクが上がる
同じ箇所に何度も口内炎ができる場合、ガタガタの歯並びが原因かもしれません。
噛み合わせが悪い状態は、一部の歯に負担が加わりやすくなります。そのため、歯や被せ物が削られて尖ってしまうことがあります。結果、口腔内を傷つけ、口内炎ができてしまうのです。

舌を噛む原因は?病気の可能性と治し方
食べ物がうまく噛めず消化不良になりやすい
歯には食べ物を噛み切ったり噛み砕いたりする役割があります。食べ物を小さくするまで噛むことを「咀嚼(そしゃく)」と言います。
歯並びがガタガタしていると上下の歯がうまく噛み合わず、無意識に咀嚼が苦手になって早食いになる方も少なくありません。
咀嚼効率が低下すると満腹中枢へ刺激が伝わりにくくなり、食べ過ぎの原因になることも。また食べ物が大きなまま胃や腸に運ばれ、消化器官に負担を与えてしまうことがあります。
顎関節症を引き起こす可能性がある
顎関節症とは、口を開けようとするとあごが痛んだり、音がしたり口が開きにくくなったりといった症状が現れる病気のことです。その原因の一つに噛み合わせの悪さが挙げられます。
歯並びが悪いと噛み合わせが悪くなっていることも多く、噛むのが難しくなると顎関節やあごの筋肉に負担をかけてしまい、顎関節症を引き起こす可能性があります。

歯並びが悪い原因とリスクを解説!あなたの歯並びはどの種類?

ガタガタの歯並びに関するよくある疑問とその回答です。
矯正期間はどれくらい?
全体矯正の場合1〜3年、部分矯正の場合2ヶ月〜1年程度が目安とされています。全体矯正とは奥歯を含めた歯列全体を動かす矯正方法。一方、部分矯正は、前歯のガタガタのみを動かすなど、部分的に歯を動かす矯正方法です。
ご自身の歯並びが全体矯正が適するか、部分矯正が適するかは、歯並びのガタガタの度合いなどを考慮して歯科医師が診断します。
上の歯・下の歯だけを治すことはできる?
できます。ただし、上の歯だけ、下の歯だけのガタガタを治したいと思っても、それによって噛み合 わせが崩れるリスクがある場合、上下の矯正が適切と診断されることもあります。
つまり、部分矯正や片あごのみの矯正は、希望してできるわけではないため、まずは適切な検査を受けることが大切です。

下の歯のガタガタだけを矯正できる?治療方法や費用、期間をまとめて紹介
ガタガタしている部分だけ治 せますか?
前歯が重なっている場合、その歯だけ矯正するのかと思われがちです。
しかし、矯正治療は、全体の噛み合わせのバランスを考慮する必要があります。そのため、ガタガタしている部分だけ治したいと希望しても歯やあごの位置関係などによっては、全体矯正が適用になることもあります。
ガタガタの歯並びは、その見た目からコンプレックスに感じて悩んでしまう方も少なくありません。
また、歯ブラシが届きにくいことから虫歯リスクが高まるのも問題です。
さらに放置すると将来的に歯周病になったり顎関節症を引き起こしたりする可能性もあるため、なるべく早くクリニックで相談し、適切な治療を受けることが望ましいです。
歯科矯正を行っているクリニックでは、矯正に関する悩みや疑問を解決できる「矯正相談」を設けているところが多くあります。
歯並びで気になることがあれば一人で悩まず、気軽にクリニックで相談することをおすすめします。
マウスピース矯正「Oh my teeth」では無料で歯並び相談を受け付けています。
矯正をはじめるための諸経費(初診料・歯型スキャン・レントゲン)は無料です。
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