インビザラインGoとは?費用・期間・対応症例など特徴を解説

「インビザライン」は聞いたことがあっても、「インビザラインGo」は聞き馴染みがない人も多いかもしれません。
インビザラインGoはインビザラインの部分矯正プランの1つ。
歯科矯正でネックになりがちな、費用や期間を抑えつつ前歯の矯正をしたい人におすすめのプランなんです。
そこで本記事では、北歯科医院 の大前 正範先生監修のもと、インビザラインGoはどんな矯正なのか、特徴や他のインビザラインプランとの違いも紹介。
見た目や痛みなどよくある質問も解説しているので、インビザラインで前歯の矯正を検討中の人はぜひ参考にしてください。
大前 正範
2000年に大阪歯科大学を卒業後、大学病院などで経験を積む。2011年より北歯科医院の院長を務め、2015年には「日本の歯科100選」に選出される。歯科医師臨床研修 指導医、日本歯科保存学会 専門医、日本歯科審美学会 認定医、ASO マウスピース矯正認定医院。国際レーザー歯学会所属。
目次

インビザラインGoは、前歯から小臼歯までを矯正範囲とした部分矯正のプランです。
他のインビザラインプランと同様に、透明のマウスピースを使用して歯を動かす矯正方法で、目立ちにくく、食事や歯磨きの際は取り外しも可能。
全体矯正よりも費用を抑え、短期間で矯正できます。
また、インビザラインGoでは、クリニックが導入している専用のアプリを使い、iPhoneまたはiPadで口腔内を撮影。
その日のうちに、インビザラインGoが適応となるかどうか簡易診断できる点も魅力です。
さらに、インビザライン専用の口腔内スキャナを導入している医院ではその場で矯正治療後のシミレーションイメージを見ることができます。
ただし、前歯のみ治したい人全員がインビザラインGoで矯正できるわけではなく、比較的軽度の症例に限られます。
次項で、インビザラインGoが適応となる症例を確認していきましょう。
インビザラインGoの適応症例
インビザラインGoは以下のような歯並びに対応できます。
前歯の隙間
1本だけねじれた歯
1本だけ引っ込んでいる歯
軽度の出っ歯
軽度の八重歯
軽度のガタガタ
軽度の後戻り
また、応用的なケースでは、かぶせ物を入れる前に歯の位置を整列させたり、インプラントを入れるための隙間を確保したりする場合にもインビザラインGoを活用できます。
ただし、奥歯の噛み合わせや歯並びに問題があったり、抜歯が必要なケースはインビザラインGoの対象外です。
その場合、他のインビザラインプランやワイヤー矯正の検討が必要です。
インビザラインGoの枚数・費用・期間は?
マウスピース:20枚(追加マウスピース1回/1年)
目安費用:35~60万円
目安期間:最大7ヶ月
部分矯正であるインビザラインGoは、マウスピース20枚以内で整うような比較的軽度な症例に用いられます。
また、全体的に歯を移動させる距離が少ないため、矯正期間も短いです。

インビザラインには上の表のようなプ ランがあります。
インビザラインGoと部分矯正プラン・全体矯正プランを比較してみます。
部分矯正プラン(エクスプレス・ライト)と比較
インビザラインGoはエクスプレスやライトと同じ、部分矯正に属します。
部分矯正プランは症例難易度の低い方からエクスプレス→ライト→Goの3つにわけられ、マウスピースの最大枚数がそれぞれ7枚・14枚・20枚と決まっています。
矯正範囲はエクスプレス犬歯〜犬歯(計6本)、ライト制限なし、Go第二小臼歯〜第二小臼歯(計10本)。
エクスプレス、ライトと比較すると、Goは枚数・費用・期間が一番大きいぶん、部分矯正の中では適応症例の幅が広いといえるでしょう。
※ライトは矯正範囲に制限がないので全体矯正としても使える
全体矯正プラン(モデレート・コンプリヘンシブ)と比較
全体矯正はモデレート・コンプリヘンシブの2プランあります。
奥歯まで含めた全部の歯が矯正範囲になるので、マウスピースの枚数や費用・期間もインビザラインGoより大きいです。
そのため、歯並びの問題が小臼歯までであれば、インビザラインGoの方が値段や期間を抑えられます。

インビザラインとは?ほかのマウスピース矯正との違いやおすすめの人を解説

インビザラインGoに関するよくある質問を解説していきます。
インビザラインGoの見た目は?
インビザライン同様、透明なマウスピース型の矯正器具なので目立たず、矯正していることもバレにくいです。
矯正をはじめた直後や新しいマウスピースの取り替えた直後は、マウスピースの浮きが気になることもありますが、1日22時間の装着時間を守り、歯に密着すれば目立たなくなります。
インビザラインGoは痛い?しゃべりにくい?
痛みの感じ方には個人差があるので一概には言い切れませんが、インビザラインGoは痛みが少ない矯正方法だとされています。
インビザラインGoのマウスピースは唇や歯ぐきを傷つける心配がなく、0.25㎜ずつゆっくり歯を動かすので、大きく歯を動かす矯正と比較して歯が動く際の痛みも少ないです。
また、薄いマウスピースは歯に密着するので舌の動きを邪魔せず、慣れると普段通りにしゃべれます。
インビザラインGoは抜歯なしでできる?
矯正治療において、歯を並べるスペースが必要な際、小臼歯を抜歯することがよくあります。
インビザラインGoは抜歯が必要なほど乱れた歯並びは対象外となるため、非抜歯での矯正となります。
ただし、重なった歯を治すために歯の側面を薄く削る処置(IPR)を行うことはあります。
インビザラインGoは失敗することもある?
インビザラインGoの治療計画は、これまでに世界100国以上から集められたインビザラインの膨大なデータをもとに作られるため、実現性が高く失敗する確率は低いとされています。
しかし、矯正治療である以上、リスクはあります。
例えば、「治療期間が延びた」「理想の歯並びにならなかった」など。
装着時間を守って正しくマウスピースの取り扱い、治療計画とのズレを早期発見・早期修正できるよう、矯正治療中の定期健診にはきちんと通いましょう。

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インビザラインGoができないときは?
インビザラインは改良が進んでおり、以前は難しいとされていた重度の歯並びの乱れにも対応できるようになってきています。
そのため、インビザラインGoができなくても、他のインビザラインプランが適応できる可能性が高いです。