インビザラインの浮きの許容範囲はどれくらい?奥歯・前歯別の原因と対処法を解説

インビザラインを新しく交換したときに浮いた感じがすると、このままでいいのか、クリニックに行った方がいいのか不安になりますよね。
歯とマウスピースが密着することで適切な矯正力が歯にかかるインビザライン。浮いたままだとスムーズに歯が動かず、矯正期間が延びる可能性があるので、早めに対策をとるのが重要です。
そこで本記事では、インビザラインで全体、前歯、奥歯が浮くそれぞれの原因と対処法を解説します。インビザラインの浮きが心配で、自分でできる対処法が知りたい人はぜひ参考にしてください。

木村真由美
Oh my teethでのマウスピース矯正を経て、2021年6月に株式会社Oh my teethにジョイン。マウスピース矯正経験者としてOh my teethのオウンドメディア「歯科矯正ブログ」にて記事を更新中。ミッションは「歯並びに悩むすべての方に歯科矯正の確かな情報をお届けすること」。
目次

インビザラインの浮きの許容範囲は2mmです。
インビザライン矯正をはじめた直後や、マウスピースを交換した直後は、特に歯から浮きやすいタイミングです。
装着時間を守ってマウスピースを装着し、1週間を過ぎても浮きが改善しない場合は、歯科医師に相談しましょう。

インビザライン22時間が無理なときの対処法7つ!装着時間を守るコツも紹介

新しく交換したインビザラインが浮いていると、「付け方が間違ってる?」「このままで大丈夫?」と不安ですよね。
インビザラインが浮く原因には、しばらく様子を見て大丈夫なものと、なるべく早い対策が必要なものがあります。
それぞれ解説します。
マウスピースが合っていないから
治療計画通りに歯が動いていないから
マウスピースの順番が間違っているから
浮きやすい歯だから
マウスピースが合っていない
新しいマウスピースに交換した直後は、まだ歯とマウスピースの形が合っていないため、浮きやすいタイミングです。
また、ヒビが入っていたり、歯のアタッチメントが取れていてマウスピースと歯の形が合わなくなっていたりする場合も、浮いていると感じるでしょう。
<対策>
新しいマウスピースに交換したら、しっかりはまるまでマウスピースを外す時間を少なくしましょう。
装着時間を守り、新しいマウスピースに合うように歯が動いてくると、浮きが気にならなくなることも多いです。
しかし、マウスピース自体が変形していたり破損している場合は、早めに歯科医師に連絡しましょう。
歯の状態によっては次のマウスピースに進むこともありますが、新しく作り直さなければいけないことも。
ヒビなどの破損は、取り外しや洗浄時のマウスピースの取り扱いが原因なこともあるので、丁寧に取り扱いましょう。
計画通りに歯が動いていない
インビザラインは精密検査のデータをもとに治療計画を立て、シミュレーション通りにまとめてマウスピースを作製します。
しかし、実際に 矯正をはじめてみると、計画通りに歯が動いていないことも。
想定されていたマウスピースと歯の形が合わなくなるので、新しく交換したときに浮いてしまいます。
<対策>
インビザラインは22時間の装着時間を推奨しています。
歯が計画通りに動くために、装着時間が守れているか確認しましょう。
また、歯科医師に相談し、「新しいマウスピースと交換する時期を延ばす」「計画を立て直しマウスピースを作り直す」などのリカバリーが必要です。
マウスピースの順番が間違っている
インビザラインは、パッケージに書かれた順番通りにつけることで歯がスムーズに動く仕組みになっています。
順番が間違っていた場合、飛ばした枚数分だけ歯とマウスピースのズレが大きくなるのでしっかりはまらず浮いてしまいます。
<対策>
パッケージに書かれた順番をよく見て使用しましょう。
順番を間違えたことに気付いたら、すぐに本来のマウスピースに戻しましょう。
浮きやすい歯だから
大きく動かす必要がある歯は、インビザラインが浮きやすい歯です。
たとえば、「抜歯矯正で動かす距離が大きい八重歯」や「ねじれていて3次元的に治す必要がある歯」などです。
これらの歯は、治療計画と実際の矯正の進み具合にズレが起こりやすく、インビザラインが浮く原因の一つです。
<対策>
歯にアタッチメントが必要かもしれません。
アタッチメントには、マウスピースのズレ防止だけでなく、矯正力をかける方向などを調整する役割もあるので、歯が効率よく動けるようになります。
また、チューイーを根気強く噛 むのもおすすめです。
マウスピースをフィットさせるために全体的に噛み、浮いている部分は角度を変えながら念入りに噛むようにしましょう。
チューイーを噛むと痛いときは、3日間を目安に歯科医師に相談してください。
マウスピースと歯のズレが大きかったり、虫歯や歯周病になっている可能性もあります。

インビザラインのアタッチメントとは?絶対必要?気になる疑問を解説

マウスピース全体ではなく、部分的に浮くケースもあります。
もし、現在インビザラインの浮きが起こっている方は、浮いている部分を確認して、以下の原因と対策を参考にしてみてください。
前歯が浮く場合
前歯が浮く原因の多くは、アタッチメントの有無です。
アタッチメントはマウスピースのフィット感をあげるために必要なものですが、目立つことを気にして、前歯につけないことも多いです。
しかし、アタッチメントがないとマウスピースがしっかりと歯にフィットせず、浮く原因になります。
また、つけていたアタッチメントが取れて、マウスピースと形が合わなくなっている場合も。
アタッチメントをつけ直すと浮きが改善する可能性もあるので、マウスピースを交換してから数日経っても浮きが改善されないよ うなら、歯科医師に相談しましょう。
奥歯が浮く場合
前歯よりも高さが低い奥歯は、マウスピースの包み込みが甘く、ズレやすい形状をしています。
アタッチメントが取れていないか確認し、チューイーをしっかり噛むと改善する可能性があります。
また、就寝時の噛み締めなど、インビザラインを装着したまま強く噛むとマウスピースが変形し、奥歯がパカパカしやすくなります。
噛み締め癖が強くある場合は、インビザラインができないこともあるので歯科医師に相談をしましょう。
1本だけ浮く場合
全体的にははまっているのに、1本だけ浮いている状態もよくあります。
特に、八重歯や前から2番目の歯は、1本だけ浮きやすい部位です。
これらの歯は、他の歯よりも歯の動きが悪く、マウスピースと形がズレている可能性が高いです。
「その部分だけにチューイーを当て、長く噛む」「装着時間を守る」など、歯が計画通りに動くようマウスピースをしっかり装着しましょう。
歯の根元が浮く
歯の根元が浮いているのは、まだマウスピースがはまりきっていないケースが多いです。
新しいマウスピースに交換したら、歯が動いてマウスピースと密着するまで、チューイーの使用や装着時間を守りましょう。
また2〜3日しても改善されない場合、マウスピースの縁が広がって変形している可能性もあります。
マウスピースの破損や変形がないか、歯科医師に見てもらいましょう。
マウスピースの変形は、頻繁な取り外しや雑な扱い方が原因として考えられるので、丁寧に取り扱うのが大切です。

「インビザラインが浮くというだけでクリニックに行くのは面倒」「痛くないし、このままでもいい?」
このように思う方もいるかもしれません。しかし、インビザラインが浮く原因には歯科医師の診断が必要なものも多いです。
そのため、自己判断で浮いたまま使用していると、「矯正期間が延びる」「口腔内を傷つける」といったトラブルを招く可能性があります。
1週間を目安に、浮きが改善されない場合は、クリニックを受診するようにしましょう。
矯正期間が延びる可能性がある
診断の結果、歯の動きとマウスピースの形のズレが少ないなど、状態によってはそのままインビザラインを進めて様子を見ることもあります。
しかし、ズレが大きかったり、マウスピースの破損が原因の場合、計画の立て直しやマウスピースの作り直しが必要です。
インビザラインは海外で作られるので、届くまでに1ヶ月程度時間がかかります。
その間は矯正がストップするので、結果的に矯正期間が延びることに。
また、クリニックによっては追加費用がかかるでしょう。
口腔内を傷つける可能性がある
マウスピースのヒビや広がりなど、破損や変形が原因の場合、縁で舌や歯茎が怪我をするおそれがあります。
出血や口内炎の痛みを抱えたまま矯正を続けるのはつらいですよね。
インビザラインは浮いたまま放置せず、歯科医師に相談して原因が何か突き止め、適切な方法で使用することが大切です。

インビザラインの浮きの許容範囲は2mmです。
歯とマウスピースの形のズレが原因の場合、装着時間の見直しやチューイーを使用するなど、自分でできる対策で改善する場合もあります。
しかし、アタッチメントが必要だったり、マウスピースが破損していたりする場合はクリニックの受診が必要です。
インビザラインの浮きに気づいたら、歯科医師に相談して原因と対策のアドバイスをもらいましょう。
マウスピース矯正 Oh my teeth 導入クリニックの無料診断では、歯科医師に直接、矯正に関する疑問や歯並びの悩みを相談していただけます。
Oh my teethのマウスピース矯正だけでなく、インビザラインも取り扱っていますので、まずはお気軽に無料診断へお越しください。
※マウスピース矯正 Oh my teethの「通わない」「通院不要」とは、矯正開始後の定期通院不要を示しています。矯正プラン適合診断は歯科医師が直接診察した上で出しますのでご安心ください。矯正開始後も歯並びの状態に応じて前処置を行ったり、歯科医師が必要と判断した場合 には直接口腔内の状況を診させていただきます。